グリーンウォーターとは
グリーンウォーターはアオコとも呼ばれ、自然環境では主に湖や沼地で発生します。
湖や沼などの自然水域にアオコが発生すると、水が緑色になることがあります。これは、アナベナ属やミクロキスチス属の藍藻植物プランクトンが大量に発生するために起こります。また、クロレラ属や浮遊性珪藻類などの緑藻類にもその存在が見られることがあります。
名前の通りに水が緑色に変色し、非道くなるとほとんど何も見えなくなるくらい濃い緑色になってしまいます。「水の華」なんて呼ばれ方もしています。
湖沼などで発生するグリーンウォーター(アオコ)はアナベナ属、ミクロキスチス属といった藍藻類(シアノバクテリア)の植物プランクトンの大量発生によりものだと言われています。その他にはクロレラ属などの緑藻類及び浮遊性珪藻類によるものもあります。
見分け方としては、藍藻類によるものは刺激のある悪臭を発します。緑藻類による場合はそういったことがなく、また浮遊性珪藻類によるものは少し茶色っぽい色になると言われています。
主に水草水槽で発生するのは緑藻類由来のものが大半です。藍藻類(シアノバクテリア)だと毒素を発生するため魚など生体を死に至らしめます。緑藻類だと植物プランクトンが魚の餌にもなるので、逆に調子が良くなったりします。
主に自然環境下で藍藻類(シアノバクテリア)は、リン・窒素や有機物過多の環境で発生します。もしコレが水草水槽で発生するようならそもそもの環境が相当悪いと推察出来ます。
緑藻類は逆に無機栄養が多いときに発生すると言われています。水草水槽ならそれなりに環境が良い場合がほとんどなので、ここからも水草水槽で発生するグリーンウォーターが緑藻類がほとんどだと言えます。
水槽内よりか野外の池などでよく見ると思います。グリーンウォーター発生ピーク時になるとほとんど何も見えなくなるくらい濃くなってしまいます。
実際にの水草水槽での発生要因としては上記の他に、フィルターの目詰まり(ホースの折れなど)によるろ過不全、水草の大量トリミングや溶剤大量投入による環境の急変、水槽内に太陽光が入ってしまっている(池などはこれに当てはまる)などがあります。
上記がグリーンウォーターの発生要因であることも間違いありません。
しかし、私の経験上、これらに当てはまらなくても突然降って湧いたように発生することがあります。逆に私の環境でグリーンウォーター(アオコ)発生したときは、まず上記の理由が当てはまることはあまりありません(汗)
発生するタイミングもセット初期の頃もあれば、しばらく経って水質がかなり安定している環境でも突然グリーンウォーター化することもあって、現段階では色々な複合要因なのか発生原因の特定は難しい状態です。
原因となるグリーンウォーターの種となるようなものが水道水に含まれているなんてこともあるのかもしれません。
一端発生し始めると、そこからの増殖力はものすごく早く、1〜2週間程度で水槽内の視界がほとんどなくなってしまうほど増えてしまいます。
一度発生させてしまうと、例え水槽内の換水を9割近くまで行っていても、残りの1割からまたすぐに同じような状況に戻ってしまうという恐るべし増殖力を誇ります(汗)
光量を減らすことによっても効果はありますが、若干増殖を遅らせるのみで根本的な解決策とはなりません。
サイズは90cm水槽。うっすら白んで来ました。出てから1週間でかなり真っ白に。更に1週間でほとんど視界ゼロです(泣)全て1週間間隔での写真です。1週間毎に換水もしています。一端発生するとそこからの増殖スピードはかなり速いです。あっという間に水槽内の視界がほとんどなくなってしまいます。
しかし、これだけ恐ろしいグリーンウォーター(アオコ)も何ら恐れることないです。ちゃんと完全確実な対処方法があります。グリーンウォーターの駆除方法に関してはUV殺菌灯を使うことで短期間でなくすことが可能です。
UV殺菌灯ターボツイスト3×9WUV殺菌灯ターボツイスト3×9W本体グリーンウォーターが大発生しても殺菌灯を使えばものの1週間程度でほぼなくなります。
写真はカミハタのUV殺菌灯ターボツイスト3×9Wです。写真はカミハタのUV殺菌灯ですがカミハタの他、テトラやレイシーでも扱っていて、殺菌灯自体はそれほど複雑な原理をしているわけではないので、どの製品を使っても同じ効力があると思います。
殺菌灯は、中に紫外線を透過してくれる石英ガラスを用いた蛍光灯が入っています。その殺菌作用のある紫外線(UV-Cと言う)を用いて、本題のグリーンウォーター(アオコ)や水槽内の有機物(主に魚の糞や枯れ草などから発生)を分解して無害化してくれるという代物です。
うっすらグリーンウォーター発生矢印1週間で真っ白に。非道くなるとほとんど視界なくなります。矢印殺菌灯投入!
矢印1日足らずで早くも効果ありです。矢印ものの1週間でグリーンウォーター駆除完了です。
①枚目と②枚目は1週間間隔での写真です。※1週間毎に換水もしています。この水槽は180cm水槽です。その大型水槽でもなんと発生してからたった1週間でクリアな水が真っ白に変色してしまっています(②枚目、③枚目)。③枚目直後に殺菌灯を投入です(④枚目)
⑤枚目は殺菌灯投入してから1日後の写真です。すでに効果が出ているのを実感できます。⑥枚目は殺菌灯投入より1週間後で、1週間程度でグリーンウォーターがほぼ駆除出来ています。殺菌灯を用いればほとんど視界のなくなったくらい濃くなってしまったグリーンウォーターでも短時間で除去可能です。
設置方法は基本的には外部フィルターに連結して使用します。
通常使用している外部フィルターに連結するだけでも効果ありますが、メインのろ過に使っている物ですと水流が早いために、回っている水が殺菌灯に照射される時間が短く、やや殺菌灯の効果が落ちてしまいます。
理想は別に使っていない外部フィルターか水中ポンプを用いて別系統の水流を作り、水流弱めて殺菌灯に水を当てるのが良いです(あくまで理想ですが)。
殺菌灯と外部フィルター
殺菌灯導入するときは別に使っていない外部フィルターや水中ポンプを用意した方が後で片付けするときも多少は楽です。殺菌灯は水草レイアウト水槽では、グリーンウォーター発生時のみに使うのに止めた方良いと思っています。
なぜかと言うと、殺菌灯は水草の肥料となり得る成分まで分解してしまう恐れがあるためです(浄水器でも似たことが言えます)。魚薬も殺菌灯を使用していると分解してしまって本来の効果が得られないこともあります。
グリーンウォーター(アオコ)を駆除するには、殺菌灯の他にはアオコ抑制剤というものが売られています。
これを使ってもグリーンウォーター駆除出来ると思われます。しかし、敢えてここではその使用をお勧めしません。
理由は、ろ過バクテリアにも影響を与えるのではと思われるからです。
グリーンウォーターも植物プランクトンと言う名のバクテリアです。単純に考えると同じバクテリアであるろ過バクテリアにも影響があると考えてしまうところです。
グリーンウォーター駆除出来てもろ過バクテリアにダメージ与えてしまっては、他のコケ類の発生の余地を与えることになってしまって本末転倒と言えます。
その点、殺菌灯はあくまで部品の一つなので水槽内に何かを残存させるようなことはありません(当たり前ですが)。
ですので、グリーンウォーター(アオコ)駆除には殺菌灯の方を強くオススメ致します。
グリーンウォーター(アオコ)まとめ
発生要因
- 富栄養化
- フィルターの目詰まり(ホースの折れなど)によるろ過不全
- 水草の大量トリミングや溶剤大量投入による環境の急変
- 太陽光などによる過剰な光量など
※しかし、上記に当てはまらない場合でも発生することもあり
水質面の対処方法
- 多めの換水を行う。
- 外部フィルターの清掃
- 薬品類の添加を控える。
駆除方法
殺菌灯で1週間以内に駆除可能